2016年6月22日水曜日

小田原寺子屋スクール 平成28年6月度の授業

平成28年6月12日(日)に6月度の授業を行いました。

【第一時限】 栗田亘先生

 今月は、「五里霧中」「指南」「蛇足」「李下の冠を正さず、瓜田に履を入れず」の4つの言葉とその成り立ちについて学びました。「五里霧中」は、ものごとの判断がつかず、どうしていいか分からなくなるという意味ですが、「五里夢中」と間違えて書く人がいます。正しい読み方は「ごりむ・ちゅう」で、「ごり・むちゅう」ではありません。後漢の時代、張楷(ちょうかい)という妖術使いは、五里四方を包み込む霧(五里霧)を起こすことができました。その霧の中に入ってしまった人は、方角がまったく分からなくなり、動けなくなったという話から「五里霧中」という言葉が生まれました。このように、言葉の成り立ちを理解していれば、字を間違えることがないということを教えていただきました。他の3つの言葉も、昔の中国のたとえ話から生まれたことと、その成り立ちについて分かりやすく解説していただきました。

【第二時限】 黒岩祐治先生(神奈川県知事)

 黒岩先生は、子どもの頃、文章を書くことと話すことが得意で、将来の夢は政治家になることだったそうです。政治家になって世の中をよくすることをやりたいという思いで中学受験、大学受験を乗り切ってこられました。ところが、大学卒業時、派閥抗争のある政治の社会ではなく、テレビを通じて世の中をよくしていくことを決心し、フジテレビに入社されました。テレビ局の記者時代には、当時の日本の救急車には医療がないことに問題意識を持ち、救急医療キャンペーンを提案、キャスターとして活躍されました。放送回数は2年間で100回にも上り、現在の救急救命士が誕生しました。”いのち”へのこだわりは、東日本大震災をきっかけにして、神奈川県民の”いのち”を守るという知事の仕事への挑戦へとつながっていったそうです。最後に、多くの人々との出会いが新たな展開を切り開いてくれることや、誰にでも「ミッション(使命)」があり、「パッション(情熱)」をもって「アクション(行動)」することの大切さを教えていただきました。


 次回、7月度の授業は、7月10日(日)を予定しています。第一時限は栗田亘先生、第二時限は小野直路先生(前NHK副会長)をお招きして行います。

 来たる6月26日(日)の特別公開講座(小田原市民会館、13:30~)の参加申込みを受付け中です。詳しくは、本ホームページの「特別公開講座のお知らせ」(先月度の授業紹介の前のページ)をご覧下さい。多数の方のご参加をお待ちしています。

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