2020年2月14日金曜日

小田原寺子屋スクール 閉校のお知らせ

 小田原寺子屋スクールは、令和2年3月8日の授業をもって閉校することになりました。同日、下記の通り、閉校式ならびに閉校の集いを開催いたします。

小田原寺子屋スクール閉校記念式典のお知らせ

1.開催日 令和2年3月8日(日) 10:00~14:00
2.日程
(1)最後の授業 10:00~11:45 場所:風間会館
   受講生受付  9:00 ~
   ①論語       10:00~10:45 講師:栗田亘 先生
   ②今を全力で生きる 11:00~11:45 講師:石塚正孝 理事長
(2)閉校式   11:45~12:00 場所:風間会館
   ①開式のことば ②理事長挨拶 ③栗田先生の挨拶 ④スクール生のことば ⑤閉式のことば
(3)閉校の集い 12:30~14:00 場所:本應寺
   受付 12:00 ~ 12:30
   ①開会のことば ②理事長挨拶 ③先生代表の挨拶 ④会食 ⑤閉会のことば

2020年2月13日木曜日

小田原寺子屋スクール 令和2年2月度の授業

令和2年2月9日(日)に2月度の授業を行いました。

【第一時限】栗田亘先生

 今月も『論語』について勉強しました。『論語』は二十章から成り、各章は「学而第一」「為政第二」のように、2字か3字の漢字と章の順番で表されます。今月は第二章の中から有名な2つのことばを学びました。
 「子曰く、学びて思わざれば則ち罔く、思いて学ばざれば則ち殆し。」は、知識がいくらあっても、その知識をヒントにして自分で深くものごとを考え、その考えを発展させなければ意味がない。逆に、自分勝手な狭い考えだけに頼るのも危険だ、という意味です。東洋史学者の宮崎市定さんは、「教育とは現在の水準まで後生を引き上げてやる手伝いをすること(中略)、独自の力でやろうとすれば、大きな時間と精力のロスに陥る危険がある」と説いています。また「おもう」という言葉は、現在では「思う」と書かれるのが一般的ですが、他にも「想う」「惟う」「憶う」「懐う」「念う」の漢字表現があること、学びを発展させることの面白さ、大切さを教えていただきました。
 「子曰く、故きを温ねて新しきを知る。以って師と為るべし。」は、昔のこと、歴史を研究して、そこから新しい知識や考え方を見つけ出す。新しい知識や考え方を見つけ出してこそ、人の教師となれる。人に教えられるほどの人物は、そうでなくてはならない、という意味です。四字熟語の「温故知新」です。
 授業では、これら2つのことばについて、作家の高橋源一郎さんの訳も解説していただきました。

【第二時限】伏見勝先生(元報知新聞会長)

 伏見先生の授業は今回が6回目になります。これまでの授業を総括して、何かおかしくなっている今の世の中に警鐘を鳴らし、生徒たちに「こんな大人になってほしい」という思いを話していただきました。
 卑しいことをして問題を起こす政治家や企業の経営者が後を絶ちません。権力があれば、偉くなれば、何をやってもいいということではありません。2018年に東京都目黒区で5歳の女の子が親から虐待を受けて亡くなりました。女の子はノートに「もっとあしたはできるようにするから もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします」と書いていました。昨年、千葉県野田市でも小学4年生の女の子が虐待死する事件が起きました。強い者が弱い者をいじめる、これは卑怯者のすることです。
 かつて、日本にも広田弘毅や田中正造のような立派な政治家がいました。国民のために命を張る、体を張ることのできる人が真の政治家です。
 伏見先生は、生徒たちに「心のさもしい大人、弱い者いじめするような卑怯な大人にならないで欲しい。約束を守る人、他人を思いやる人になって欲しい」とおっしゃっています。また、授業では多くの本を紹介していただき、読書による情操教育の大切さを学びました。


 次回3月度の授業は、3月8日(日)を予定しています。第一時限は栗田亘先生、第二時限は石塚正孝先生(小田原寺子屋スクール理事長)をお招きします。石塚先生の講義タイトルは『今を全力で生きる』です。