2018年10月2日火曜日

小田原寺子屋スクール 平成30年9月度の授業

平成30年9月9日(日)に9月度の授業を行いました。

【第一時限】栗田亘先生

 今月は『千字文』について勉強しました。「千字文」とは、子どもたちが字を習うときの教科書です。6世紀の中国・梁の皇帝の命令で、周という先生が選んだ1000の漢字から成り、4字ずつの組み合わせが延々と続く長い詩です。1000の漢字はすべて違った文字で一字も重複していません。
 『千字文』は、朝鮮半島や日本でも漢字の勉強や習字のお手本として使われました。日本には、いつ入ってきたのか、はっきりしていませんが、8世紀に始まる奈良時代にはすでに伝えられていたようです。日本の常用漢字2136字のうち767字が『千字文』に出てきます。
 授業では『千字文』の中から、二つのことばを学びました。「天地玄黄 宇宙洪荒」は「天の色は黒く、地の色は黄色い。空間や時間は広大で、茫漠としている。」という意味で、『千字文』はこの8字から始まります。「宇宙」という言葉がこんな昔からあったということを学びました。もう一つのことば「知過必改 得能莫忘」は「過ちに気づいたら必ず改め、大切なことを学んだら忘れるな。」という意味の教えです。

【第二時限】田嶋享先生(ヤオマサ名誉会長)

 ヤオマサ名誉会長の田嶋先生は、「報徳 九転十起人生塾」の塾長を務められ、地元小田原で「現代版の報徳思想で地域起こしを行う」活動を推進されています。
 これからは「競争」ではなく「共創」の時代であり、小田原の2つの問題を取り上げて、それらに対する取り組みについて紹介して頂きました。一つは、生活保護受給者が増加していることです。ところが受給者の5%は就労できる人々であり、その人たちに働く場を提供することを考えられています。もう一つは、酒匂川の河床がこの20年の間で約2m上昇し、大雨による氾濫のリスクが高まっていることです。地域の人々、企業と協力し河床をきれいにする活動を推進されるそうです。小さなことから始め、実践することの大切さを説かれています。
 報徳の教え「”ありがとう”の反対は”あたりまえ”」「自分がやらねば誰がやる」「譲って損なく奪って益なし」ということばを教えて頂きました。


 次回、10月度の授業は、10月14日(日)を予定しています。第一時限は栗田亘先生、第二時限は石川寿一先生(経営コンサルタント・富士フイルムOB・南足柄寺子屋塾代表)をお招きします。石川先生の講義タイトルは、「49年間で巡った世界106か所訪問の旅」です。

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