2016年4月15日金曜日

小田原寺子屋スクール 平成28年4月度の授業

新学期がスタートし、平成28年4月10日(日)に第七期一回目の授業を行いました。

【第一時限】栗田亘先生

 今月は、来日した前ウルグアイ大統領ムヒカさんのことと、老子の一節を学びました。
 ムヒカさんは、地球資源を使い続ける現代社会、消費社会のあり方に疑問を投げかけ、人々の幸せについて言及されていることを解説していただきました。貧困な家庭に生まれ、家畜の世話や花売りなどで家計を助けながら育ったムヒカさんは、知人から譲り受けた1987年製のフォルクスワーゲンに乗り「世界で一番貧しい大統領」と言われていますが、栗田先生は「世界で一番質素な大統領」と表現されています。
 ◆足ることを知れば、辱しめあらず。止まることを知れば、殆うからず。
この老子の言葉は、「ほどほどということをきちんと知れば、無用な恥ずかしい思いをしなくても済む。どこでストップするかを知っていれば、自分の命を危険にさらすこともない。」という意味です。紀元前5世紀頃に活躍したと言われる老子の考え方が現代のムヒカさんの考え方に通じ、そのことへの驚きについて解説して頂きました。

【第二時限】加藤義隆先生(新横まぐろや代表取締役)

 加藤先生は、大阪のご出身で、若い頃に家を出て一人で関東に来られました。子どもの頃は勉強をされなかったそうですが、中学3年生のときに数学の勉強に打ち込み高校に進学できたこと、関東に出て来てからは魚屋に住み込み、魚のさばき方や売り方を一生懸命勉強して自分の店を持つまでになったことの体験を通じて、毎日努力することの大切さを教えていただきました。
 そのことは、「新聞紙を1枚広げてその上に立っても何も見えてこないが、毎日1枚ずつ広げて積み重ね、数十枚、数百枚になって高いところに立つことができると色々なことが見えてくる」という先生のお父様の教えでもあるそうです。「親の恩は海より深し、山より高し」、「学校の勉強は高いところに立つための土台作り」、「土台ができたら自分で何をすべきか優先順位を考えること、工夫すること」という教えを分かりやすく解説していただきました。

 次回、5月度の授業は5月8日(日)を予定しています。第一時限は栗田亘先生、第二時限は北村龍行先生(元毎日新聞論説委員)をお招きして行います。

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